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「国内最高気温でテスト済。寒さにも暑さにも強い電源不要の屋外型AED収納ボックスの特長4選」のアイキャッチ画像
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国内最高気温でテスト済。寒さにも暑さにも強い電源不要の屋外型AED収納ボックスの特長4選

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AEDを設置するとき、屋外に設置しようと考えたことはないですか?

会社の玄関先に設置したい、グラウンドと体育館両方で使えるようにしたい、事務所に置くと工場まで遠くなるから中間地点に置きたいなど。この時、問題になるのが「温度」です。

AEDには保管の適正温度があります。一部を除き、ほとんどのAEDは、0度~50度の範囲であるため、暑さや寒さからAEDを守るために、電源を取ってファンやヒーターを使った屋外専用の収納ボックスが必要でした。

しかし、電気工事が必要になるため、置く場所が限られたり、設置に多くの費用が必要であったり、電源が必要な収納ボックスには難点が多くありました。本記事でご紹介するのは、特許申請済の電源が必要ない屋外収納ボックスです。

電源がなくても本当に外気温から守られるんでしょうか? その秘密をデータを交えてご紹介します。

1. 電源レスの屋外収納ボックス「AED300」シリーズ

まずは、製品の紹介から。飯田電子設計株式会社が販売している「AED300KZ」と「AED300KBZ」になります。壁掛けタイプとスタンドタイプ(自立式)の2種類で、どちらも電源不要です。

電源レス屋外型AED収納ボックス壁掛けとスタンドの写真

寸法など細かい仕様は最後に書きますが、特筆するメリットは以下の4点です。

AED300シリーズのメリット

  1. 暑さに強い
  2. 寒さに強い(極寒を除く)
  3. 置く場所を選ばない
  4. 設置が簡単

これらについて、ひとつずつ説明します。

1-1. 特長1:暑さに強い

一番の売りは暑さに強いことです。AEDの収納ケースにおける暑さ対策は、直射日光が天敵でした。直射日光によってケースの周りの鉄板が熱くなることで熱が浸透し、その結果、ケース内部の温度が上昇するためです。

AED300シリーズが直射日光があたる場所に置いても温度を保てる秘密は「二重構造」にあります。熱を内部に通さない造りになっています。

aed300kz内部写真

暑さに対する耐久テストの結果が以下になりますが、簡単にいうと「日本の最高気温と最高日射量でテスト」をしています。

過去一番暑い日の温度と、過去一番多い日射量の日を擬似的に作り出して気温が下がる夜間まで内部の温度を保てるかというテストです。

試験当時の最高気温は高知県の江川崎、日射量は沖縄の伊是名です。地理的に通常起こり得ない猛暑の日を想定しても、AEDが故障してしまう50℃を超えなかった結果が出ています。

図1. 50度高温試験のデータ

50℃高温試験

(1991/07/04沖縄県伊是名の日射量、2013/08/12高知県江川崎の最高最低気温を基に温度を想定)
試験日:平成30年1月16日

電源を必要とするクーラーが付いていないにも関わらず「直射日光に耐えれる」という点は非常にいいと思います。

1-2. 特長2:寒さに強い(極寒を除く)

寒さについても、特殊な二重構造によってAEDが耐えれる温度を-5℃引き延ばします。少し分かりづらいかもしれませんが、0℃まで耐えられるAEDあれば、-5℃まで。-5℃まで耐えられるAEDであれば、-10℃まで耐えられる構造です。

寒さについては、-5℃の低温試験、-10℃の低温試験をクリアしています。厳密には、この状況下で「2日間耐えれるか」という試験になります。

図2. -10℃低温試験のデータ

-10℃高温試験

(1984/02/18-20栃木県佐野の最高最低気温を元に温度を想定)
試験日:平成30年2月16-19日
試験場所:板橋産業技術支援センター

図3. -5℃低温試験のデータ

-5℃高温試験

(2011/01/25-27山梨県公布しの最高最低気温を元に温度を設定)
試験日:平成30年3月2-5日
試験場所:板橋産業技術支援センター

飯田電子設計の屋外ボックスでいえば、ヒーター付き(電源あり)のボックスが-15℃程度まで対応できるので、電源レスよりも電源ありのタイプの方が寒さについては強いです。その為、北海道や東北など、氷点下がずっと続く場所は電源ありの収納ボックスが適しているかと思います。

1-3. 特長3:電源レスだから置く場所を選ばない

今までの屋外収納ボックスは電源有のタイプが主流でしたので、電源(コンセント)を確保するために多くの手間やコストが掛かっていました。

電源が必要な際に生じるデメリット

  • コンセントが近くにないと設置できない。
  • 電源があっても、電源は室内で、壁に穴を空ける必要がある。
  • 電気工事士などの専門業者に設置を依頼しなければならないケースなどがあり、人件費や業者を探す手間が掛かる。
  • 屋外に設置できても電源確保のために、目立つ場所におけない。

この他にも、電源ケーブルを伸ばすために費用追加が掛かるといった費用面に加えて、設置場所を限定されるため、思うように設置できないケースが多々ありました。

電源が不要であるため、野外スポーツのサッカーグラウンドとテニスコートの間に設置するとか、直射日光が当たっても大丈夫なので、西日が強い会社の玄関先に設置するなどもできます。

1-4. 特長4:組み立てが簡単

電源レスの場合でも転倒防止を行う必要はありますが、電源が必要な収納ボックスに比べて組み立ては簡単です。転倒防止のために、アンカーを打つ場合は、専用の機器が必要ですが、コンクリート板を使う場合は、成人男性が二人いれば特別な知識は必要なく組み立てが可能です。

コンクリート板が重いので、設置には二人必要です。大体設置時間は30分程度でできると思います。(※コンクリート板は別途費用が必要)

組み立て写真

設置が難しい場合や、手間をかけたくない場合は、設置を依頼をすることができます。全国対応が可能ですが、ごく一部のエリアで依頼出来ない地域もありますので事前に問い合わせましょう。

2. 注意点

今までの電源が必要なタイプに比べてメリットが多い電源レスの収納ボックスですが、注意点やデメリットはあるのでしょうか?

2-1. 2日以上寒さが続く場所は適さない

「1-2. 特長2:寒さに強い(極寒を除く)」でも触れましたが、冬季中、ずっと氷点下(AEDの保管温度より-5℃)を下回っている場所などは不向きです。関東より南で標高が低い地域であれば、寒さに強いAEDとの組み合わせで設置が可能かと思います。

まずは、設置場所の最低気温がどのくらいかを把握されるのがいいと思います。気象庁の「過去の気象データ検索」で、過去の気象データの確認が可能です。

2-2. 値段が高い

実売価格は、壁掛式が128,000円、自立式が198,000円(それぞれ税別)です。屋内型の収納ボックスは安いもので1万円台からありますから、比較すると価格差が大きいです。

ただし、屋内用の収納ボックスでは屋外設置には適用していません。もし、暑さや寒さでAEDが故障してしまった場合、保証の適用外になってしまいますので有償で修理したり買い換えたりすることを考えると、屋外用収納ボックスを購入するメリットは大きいと思います。

まとめ

屋外収納ボックスAED300シリーズのメリット

メリット要点
暑さに強い二重構造により熱を内部に通さない設計。日本の最高気温と最高日射量でテスト済み。
寒さに強い(極寒を除く)AEDの保管適正温度を-5℃引き延ばします。(例:保管適正最低温度が0℃の場合は-5℃まで)
電源レスだから置く場所を選ばない転倒防止策を講じる必要はありますが、電源レスのため、設置場所を選ばず設置可能。
組み立てが簡単電源が必要な収納ボックスに比べて組み立ては簡単。

屋外収納ボックスAED300シリーズ設置の注意点

注意点要点
2日以上寒さが続く場所冬季、ずっと氷点下となる場所での設置は不向きです。その場合は、電源ヒーター付きの屋外型収納ボックスがおすすめです。
値段が高い屋内用の収納ボックスと比較すると高価。

屋外に設置を考える方は電源レスの収納ボックスはおすすめです。注意点をご確認いただき、設置が適しているかご検討ください。最後に、屋外へのAEDを設置をご検討されている方は、下記からおすすめのAEDや、本記事で紹介している収納ボックスの資料とお見積もりをお出しできますので、お気軽にどうぞ。

お見積もりや資料請求はこちらから

追記

AED屋外ケース設置写真

弊社でも会社の前にAED300KBZ(スタンドタイプ)を設置しました。ボックスの中には、AEDの使い方が液晶で表示されるAED-2150(機種について詳しくはこちら)を収納しています。夜間でも使えますので、お近くでもしもの際はお使いください。

場所は、千葉県柏市若柴276-1中央156街区1です。どなたが使っていただいても大丈夫です。使用した場合の連絡も後からで構いません。

実際に設置した感想は、組み立てが思っていたよりも簡単だったのと、今までは日中帯しかお貸し出しできなかったので、24時間365日使える状態であることで企業としての安心感を感じています。

AED300シリーズ仕様

AED300KZ(壁掛式)AED300KBZ(自立式)
寸法
(単位:mm)
※突起部を除く
ボックス部分:
H630W530D340
ボックス部分:
H630W530D340
スタンド部分:
H700W530D340
土台部分:
H50W530D530
質量21kg以下55kg以下
AC100V電源不要不要
塗装仕上本体:スチール製
下地:カチオン電着塗装
表面:粉体焼付塗装
本体:スチール製
下地:カチオン電着塗装
表面:粉体焼付塗装
AED保管温度
※ボックス内AED周辺温度(低温)
0℃以上(※外気温が2晩続けて-5℃を下回らない場合)-5℃以上(※外気温が2晩続けて-10℃を下回らない場合)
AED保管温度
※ボックス内AED周辺温度(高温)
50℃以下
※外気温が41℃未満、かつ日中の最高日射量が3.31MJ/m2未満の場合
50℃以下
※外気温が41℃未満、かつ日中の最高日射量が3.31MJ/m2未満の場合
警告ブザー扉開時:ブザー鳴動
扉閉時:ブザー停止
ブザー音量:100dB
(単4電池2本使用)
扉開時:ブザー鳴動
扉閉時:ブザー停止
ブザー音量:100dB
(単4電池2本使用)
固定方法壁面アンカーボルト固定床面アンカーボルト固定
防水防塵機能IP44級IP44級

※注意点

  • デザイン、仕様により寸法が変更になる場合があります。
  • 低温時のAED保管温度は、日中の気温や日射量、その他気象条件により変動します。
  • 41℃は2017年8月現在での国内最高気温です。
  • 3.31MJ/m2は沖縄多照年の最高日射量です。
  • AED300KBZ(自立式)は、配送時の荷下ろしに、2名(配送業者の運転手以外にもう1名)必要です。

この記事を書いた人

清水 岳

清水 岳

株式会社クオリティー AED事業部 部長 : AEDコム・AEDガイド責任者、AED+心肺蘇生法指導者、高度管理医療機器販売・貸与管理者、防災士、上級救命講習修了。 専門店AEDコムを運営し、日本全国に年間2,000台を販売、導入企業数は11,000社を突破。心肺蘇生ガイドライン、AEDの機器に精通している。

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