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【解説】AEDのリースとは? リースのメリットとデメリット。

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AEDをリースで契約しようと思っているけれど、本当にリースでいいのだろうか? レンタルとリースの違いがよく分からないし、リースのメリットとデメリットってなんだろうか?

今回は問い合わせで多い、「AEDのリースについてメリット・デメリット」をまとめました。とくにAEDの導入をリースで検討している方にオススメです。できるだけ丁寧にまとめましたので、ご一読いただければと思います。

1. そもそもリースって何?

リースとは、企業(あなた)が購入したい物品を、販売会社からリース会社が購入し、その後、リース会社と企業間で賃貸する取引のことです。

図1. リース取引の例

リースのフロー

一般的なリースのポイント

  • リースは機械類の物品が多い(コピー機や電話など)
  • 長期間が多い(3年~8年など)
  • 個人のリースは難しい場合が多い(リース会社が法人取引のみで個人は対象外な場合が多い)

ではAEDのリースの場合はどうでしょうか。

2. AEDのリースの場合はどうだろう?

AEDの場合、初期費用だけをリースにする「ファイナンスリース」と、定期的なメンテナンス料金を含んだ「メンテナンスリース」の2種類があります。

AEDのファイナンスリースとは
AEDのファイナンスリースは、AED本体一式にあたる初期費用のリースです。コスト面に強いが、サービス面でやや劣るのがファイナンスリースの特長です。
AEDのメンテナンスリースとは
AEDのメンテナンスリースは、後々の消耗品代である電極パッドやバッテリーを含んだものを主に指します。サービス面は強いが、コストが高くなるのがメンテナンスリースの特長です。

3. AEDのリース導入の流れ

リース契約

導入の流れについては、ファイナンスリースでもメンテナンスリースでもほとんど同じです。

たとえば、株式会社A(あなた)は、AEDコム(AED販売会社)からAEDをリースしたいと考えています。この場合は、AEDコムからリース会社が一括で購入し、リース会社は株式会社Aに貸し出し、株式会社Aはリース会社に月々賃貸代を払います。株式会社Aのリース契約対象はAEDコムではなく、リース会社です。

AEDの販売会社がリース会社を兼業していることはほとんどありません。では、リース会社からAEDをリースするというのであれば、「見積もりはどこから取ればいいのだろう?」という疑問がわきますが、AEDの販売会社がリースの見積もりを出す場合が多いので、リースの取扱有無を確認し、依頼をすれば対応をしてもらえるでしょう。

3-1. AED導入までの流れ

リースの流れ

AEDのリースまでの流れは下記が一般的です。

  1. リースの見積もりを取る
  2. AEDの販売会社にリースの意思を示す
  3. リース会社が企業(あなた)の与信を取る
  4. リース会社から販売会社に与信結果が来る
  5. 与信が通れば、リース会社と企業が契約を結ぶ
  6. AEDが納品される

3-2. 「与信」って何?

与信って何?

ここで注目したいのが、リースは「与信」という審査が入る点です。

リースは、リース会社があなたの代わりに物品を購入し、その費用と手数料を企業から分割の支払でもらっていくというものです。そのため、月々の代金を回収できるかどうか、企業の与信を取ります。

この与信の結果によっては、リース会社からリースを断られることがありますので、誰でも必ずリースできるわけではありません。

3-3. 与信はリース会社それぞれ

通常の与信は、企業情報(企業名や住所などの連絡先)だけで審査できるものが一般的です。

しかし、リース会社によって審査方法は異なり、さまざまです。たとえば、以下のようなものがあります。

  • 専用用紙への記入が必要
  • 書類が審査兼契約書になっている
  • 企業の与信ではなく、代表者の与信が必要
  • 与信に決算書が必要

リース会社によっては、審査の基準が厳しかったり、導入までが手間だったりすることがありますから、気になる方は販売店にどんな与信方法なのか聞いてみるのがいいでしょう。

ただし、審査基準については、リース会社はあまり開示をしてくれません。「なぜ、与信審査に落ちたのだろう……」といわれても、回答がもらえない場合がほとんどです。

4. リースとレンタルの違いは?

リースと似ているものでレンタルがありますが、こちらはリース会社を挟まずに販売会社が直接購入者に賃貸するものです。

3. AEDのリース導入の流れの例でいうと、AEDコムは株式会社Aに直接貸し出し、購入者は月々分割払いをAEDコムにするというイメージです。

リースは、購入者・AED販売会社・リース会社の3者間取引であるのに対し、レンタルは基本的に購入者・AED販売会社の2者間取引です。

図2. レンタルのフロー図

レンタルのフロー

図3. リースのフロー図

リースのフロー

レンタルはリースより高額?

販売会社の視点から見たレンタルとリースの違いですが、レンタルの場合、販売店が代金を分割で回収していくので、AEDの仕入れ代や費用を回収できないリスクがあります。

その点、リースの場合はリース会社が一括で販売会社に支払ってくれるため、販売会社にコストのリスクはありません。

その為リスクを負う分、レンタルはリースよりも比較的高額なのだと筆者は考えています。また、自社で貸し出す為、レンタル価格や契約期間満了後の更新費なども自由に設定できます。

5. リースのメリットは?

リースのメリット

5-1. 初期費用が安い

AEDを一括購入するときにかかるような十数万円~二十万円という大きな初期費用を払わなくてすみます。

5-2. 費用が予算化しやすい

予算化

AEDのリースはメーカーの保証期間をベースに設定することが多いので、よくある保証期間の5年間がリースの基本的な期間です。

月々いくら費用がかかるか分かるので、予算が組みやすいという特徴があります。

5-3.動産保険がつく

リースの契約次第ですが、動産保険が付くリースがあります。

補償範囲は、多岐にわたり、以下のようなものがあります。動産保険は、これらで物品に損害があった場合、補償してくれるものです。

  • 盗難
  • 火災
  • 破損
  • 破裂
  • 爆発
  • 落雷
  • 雪害
  • 車の飛び込み
  • 水濡れ
  • ストライキ
  • いたずら
  • 輸送用具の転覆

AEDメーカーの保証は、購入してから保証期間中に、「AEDに不具合が起き、購入者の有責ではない場合、無償で該当のAEDを交換・修理します」といった内容です。

動産保険に加入すれば、より手厚いものになります。動産保険の補償範囲や内容もリース会社の契約により異なります。

5-4. 固定資産税がかからない

AEDの場合、固定資産税はリース会社が負担するケースが多いです。簡単にいうとAEDの持ち主があなたではなくリース会社になるためです。

5-5. 追加費用がかからない

メンテナンスリースの場合は、期間中の消耗品代をリース料金に含む場合が多いので、追加費用がかからないというメリットがあります。

ただし、リースの契約内容によっては、「定期的に必要になる消耗品の分は含まれるが、AEDをもし使った場合にかかる電極パッドの交換費用などは別料金」などという場合もありますので、内容をしっかり確認しましょう。

ファイナンスリースの場合でも、ゆくゆくかかる消耗品代を前払いすることで、コストを減しつつ管理を楽にする販売店独自のサービスで補えるサービスもあります。

6. リースのデメリットは?

リースのデメリット

6-1. AEDにかかるトータルのコストは購入より高くなる

リース会社の取り分(金利や手数料)があるので、自身で購入されるのと比較して、トータルで見た金額は高くなるといえます。

このリース料率は企業の与信によって変わる場合もあります。

販売店によっては、「リース金額、約○○○○円」という書き方をしていますが、料率を加味しない金額を載せているところもあります。与信が出てから金額が変わる可能性もありますので、金額の表記については、しっかりと確認しましょう。

6-2. AEDの所有権はあくまでリース会社

リースの場合は、AEDの所有権はリース会社である場合がほとんどです。

そのため、リース期間が終わったあと、リース会社の持ち物になるため、手元に残りません。AEDの耐用期間が残っていても期間が終了すれば、リース会社に引き取られる形になります。

ただし、再リースという形式で延長ができたり、所有権がないことで資産計上しなくてもよかったりするメリットもあります。

6-3. 補助金・助成金が使えない

私の知る限り、リースで補助金が適用されたというケースはかなり稀です。

6-4. 個人は契約できない

個人契約はできない

リースは法人契約がほとんどです。個人では、ほとんどリース契約できないと考えるのがいいと思います。

6-5. 与信の審査がある

与信という審査があるので、審査に落ちる場合があります。

審査はリース会社によって内容が違いますが、企業の利益であったり、暴対法に関することであったり、様々な支払いに遅れがないか、借り入れの状態はどうかなどによって審査されます。

せっかく導入しようと思った製品を見つけても、最後の最後に与信審査に通らずリースできないという結果がありえます。

6-6. 解約できない

リースの形態にもよりますが、リースは基本的に借りている期間中に解約できません。

解約ができる場合でも、契約期間までの残リース金額と手数料(違約金)などの支払いが必要になります。

6-7. 契約手続きが面倒

契約手続きが面倒

リースは、必ず契約を結ぶ必要がありますので、一括購入と比較するとかなりの手間がかかります。

よくある契約書は4枚ほどの複写になっている契約書です。必要な箇所への記入や、捺印を忘れてやり直しになったり、複写なのに2枚目以降に直接書いてしまったりなど場合によっては何枚も記入するケースがあるかもしれません。

また、契約を交わすということは、契約完了後でないとAEDが納品されませんので、納期が急ぎの場合にも向いていないかもしれません。

6-8. おまけ(総務・事務の方向け)

契約書によっては会社の代表印や直接社長が書かなければいけない場合があります。「社長決済を取るのが大変なんです。」という話をよく聞きます。

その他、寄せられた声です。

  • 社長決裁までに課長・部長などの承諾印リレーが始まる
  • それほど高額でないのでいいづらい
  • そもそも多忙で社長が捕まらない
  • 社長在席は別の店舗
  • 社長の機嫌によっては商品の再検討

以上、全国の総務さんから出たお声でした。

7. 裏技

AEDリースの裏技

ここまで、販売会社が提携しているリース会社を使うケースで書いていますが、じつは、AEDをリースで導入できる方法がこの他にもあります。

企業によってはコピー機などをリースしていると思いますが、「あなたの会社で利用しているリース会社に間に入ってもらう」という方法です。

AEDは高度管理医療機器ですので、医療機器を貸与できる資格をリース会社が持っていることが前提ですが、AEDを選んだあとは、お使いのリース会社にお願いするのはひとつの手段かと思います。

この方法のメリットは、贔屓にしているリース会社ですから、販売店と組んでいるリース会社より料率が安くなる(コストが下がる)可能性がある点と、新規のリース契約ではなくなるので面倒な手間が省けるところです。

8. リースの価格は?

リースの価格

少しだけ営業させていただくと、AEDコムではリースを取り扱っています。しっかりと料率も加算した金額です。色々なリースを取り揃えてありますので、検討されている場合には、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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まとめ

AEDのリースについてメリットとデメリットをまとめてみました。なんとなく「いつもリースだからAEDも。」ではなく、一括購入や販売員に相談しながら決めるのがいいと思います。

※リース会社の契約内容によって記載した内容と異なる場合がありますのでご注意ください。

この記事を書いた人

清水 岳

清水 岳

株式会社クオリティー AED事業部 部長 : AEDコム・AEDガイド責任者、AED+心肺蘇生法指導者、高度管理医療機器販売・貸与管理者、防災士、上級救命講習修了。 専門店AEDコムを運営し、日本全国に年間2,000台を販売、導入企業数は11,000社を突破。心肺蘇生ガイドライン、AEDの機器に精通している。

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