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「倒れた人の年齢で心肺蘇生の方法は違う」年齢別の対応表作りました

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心停止が起きたとき、倒れた人の年齢によって心肺蘇生法(CPR)とAEDの使い方は変わります。たとえば、胸骨圧迫の深さや押し方、電極パッドの貼り方が違います。

今回は、一次救命と呼ばれる心肺蘇生法とAEDの使い方を年齢別にまとめました。無料でダウンロード可能です。表のダウンロードは下記ページからダウンロードをお願い致します。

年齢別対応表のサムネイル画像

年齢別対応表のダウンロードはこちら

※AEDガイドがJRC蘇生ガイドラインを基に作成した表となります。 団体・地域・メーカーによっては、年齢の定義や内容が異なる場合があります。

1. 年齢別での一次救命処置のまとめ

年齢別の対応として、分かりづらい点を順番に解説します。

1-1. 乳児とは・小児とは・成人とは

倒れた人のことを「傷病者」と呼びますが、この傷病者の年齢によって呼称が区別されています。体重や身長、性別などではなく「年齢」です。

1歳未満の傷病者を「乳児」、15歳未満の傷病者を「小児」、15歳以上の傷病者を「成人」と呼びます。

呼称のまとめ1

乳児。1歳未満。
小児。15歳未満。
成人。およそ15歳以上。

1-2. 年齢の区別とは別に、年齢によってAEDの使い方が変わります

AEDを使うとき、対応はこのようになります。

呼称のまとめ2

  • 未就学児(0歳~およそ6歳)=小児モード及び小児用パッド
  • 就学児~(およそ7歳~)=成人モード及び成人用パッド

ポイント

年齢の区別とAEDを使うときの対応が違う点に注意しましょう。たとえば、8歳であれば、「小児として心肺蘇生して、AEDは成人モード」です。

AEDによっては、小児であっても、年齢によって成人モードを選んだ場合、5センチ以上を押すようにガイダンスするAEDもあります。このあたりが団体や組織による見解の違いです。

「この身長だと6歳かな……。いや、それとも7歳?」、「この子は何歳だったかな?」と迷うような場合、AEDの使用は成人として対応しましょう。

1-3. 年齢別一次救命のまとめ

1. 年齢別での一次救命処置のまとめで、言葉だけでは分かりづらい点を抜粋して表にまとめます。

表1. 年齢別での一時救命処置の違い

乳児
(1歳未満)
小児
(15歳未満)
成人
(15歳以上)
未就学児
(0歳からおよそ6歳)
就学児
(およそ7歳以上)
AEDの使用小児用モード成人モード
胸骨圧迫3分の1の深さ約5センチ
人工呼吸口対鼻口
(出来る限り行う)
口対口

2. 胸骨圧迫の方法(場所と押し方)

つづいて、胸骨圧迫の年齢別の対応についてそれぞれ見ていきましょう。

図1. 乳児の胸骨圧迫の方法

胸骨の下半分を2本指で押します。

乳児の胸骨圧迫の位置を示すイラスト

図2. 小児の胸骨圧迫の方法

片手または両手で、胸の厚さの1/3沈み込む程度に押します。

小児の胸骨圧迫の位置を示すイラスト

図3. 成人の胸骨圧迫の方法

胸の真ん中に両手を置き、成人は約5cm胸を押します。

成人の胸骨圧迫の位置を示すイラスト

表2. 胸骨圧迫の年齢別対応方法のまとめ

乳児小児成人
方法胸骨の下半分を2本指で押します。片手または両手で、胸の厚さの約1/3沈み込む程度に押します。胸の真ん中に両手置き、成人は約5cm胸を押します。

3. AEDの使用(電極パッドを貼る位置)

図4. 就学児以上に電極パッドを貼る場合

成人に電極パッドを貼るイラスト

電極パッドを貼る位置については、図の通りです。小児・乳児は小児用パッドや切り替えスイッチがあればそれを用いて、小児対応にしてから使用しましょう。

ただし、未就学児にAEDを使用する場合、成人・小児モードの切り替えスイッチや、小児用のパッドがない場合は、成人用の電極パッドを使用して大丈夫です。

身体が小さい場合は、パッド同士が触れ合わないように貼りましょう。特に乳児などは、背中とお腹に貼り、心臓を挟むように貼れば大丈夫です。

図5. 背中とお腹に電極パッドを貼る場合

体が小さいお子様の電極パッドの貼る位置

4. 人工呼吸の方法

頭部後屈あご先挙上法で1回1秒を2回。胸が膨らむことなどは確認しなくて大丈夫です。息が入っても入らなくても1回1秒を2回までとし、すぐに胸骨圧迫に移行しましょう。

人工呼吸は、自信がない場合や抵抗感がある場合には省略が可能です。正確には、「その意思と技術がある場合」はおこなうとなっています。

乳児には、できるだけ人工呼吸を行うようガイドラインに記載がありますので、保育所の職員や託児関係者、スポーツ関係者の中でも、とくに管理責任のある方は、人工呼吸の技術習得が望ましいと思います。

人工呼吸の対象が、成人・小児は「口対口人工呼吸」、乳児は「口対口鼻人工呼吸」です。口対口はなんとなく分かる方が多いと思います、口対口鼻は、乳児の鼻ごと口ので塞ぎ息を吹き込みます。

表3. 人工呼吸の年齢別対応方法のまとめ

乳児成人・小児
人工呼吸の方法口対口鼻人工呼吸口対口人工呼吸
口対口鼻人工呼吸
口対口人工呼吸

5.気道異物による気道閉塞

背部叩打法

成人・小児に対しては腹部突き上げ法が一般的ですが、腹部突き上げ法で取れない出来ない場合は、背部叩打法を試しましょう。乳児に対しては背部叩打法が一般的です。腹部突き上げを行わないのは内蔵を傷つけるおそれがあるためです。

気道異物による窒息の対応については、【窒息の対応】異物が喉に詰まった場合の応急処置 に詳しく載せています。

まとめ

本記事では、乳児と小児を区別するなど、少し細かく記載しています。別のサイトでは年齢の区別が省略されていたり、救命講習で教わった内容と違っている場合がありますが、どちらが間違っているというわけではありません。

これはあまり救命の内容を難しくすると一般市民への普及の妨げになるという観点から、簡略化しても良いとなっているためです。少し分かりづらいと感じるかもしれませんが、AEDの専門店として正確な情報をお伝えし、救命処置の方法が広く伝わって欲しいという願いを込めています。

まとめた表のダウンロードは下記のボタンからお願いします。会社や学校、AEDの近くに貼ってお使いください。

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参考文献

この記事を書いた人

清水 岳

清水 岳

株式会社クオリティー AED事業部 部長 : AEDコム・AEDガイド責任者、AED+心肺蘇生法指導者、高度管理医療機器販売・貸与管理者、防災士、上級救命講習修了。 専門店AEDコムを運営し、日本全国に年間2,000台を販売、導入企業数は10,000社を突破。心肺蘇生ガイドライン、AEDの機器に精通している。

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