10年前と比較して安くなったとはいえ、AEDは今だに20万~30万円くらいしますので、「AEDのレンタルってないのかな?」と思った方のための記事です。
今回はAEDをレンタルする前に、おさえておきたいポイントを解説します。
1. AEDのレンタル費用をしっかり確認しよう
レンタルの場合は、高価な初期費用を支払わずに、1日あたり7,000円や月額6,000円という費用感でできることがメリットになります。
AEDのレンタルには、長期と短期があります。長期レンタルは会社に設置する場合や、マンションや自治会といった常備する場合におすすめです。AEDを置きたい現場の工事期間が決まっている場合や、イベントやプールなどの夏場の2か月だけといった期間が決まっている場合には短期レンタルの方がお得です。
短期レンタルで、AEDを長く借りてしまうのはコストが掛かりますので、借りる前に長期と短期でどちらが向いているか検討しましょう。
確認ポイント
- 短期と長期どちらが用途に合っているか
2. 消耗品の交換について確認しよう
AEDには、本体のほかに消耗品があります。傷病者の体に貼る「電極パッド」とAEDを動かすための「バッテリー」です。
AEDの電極パッドは使い捨てで、バッテリーも期限や容量が決まっています。一般的なレンタルでは、消耗品の交換がレンタル費用に含まれいることが多いですが、使用した場合に交換費用が必要となる場合もありますので、借りる前に確認しましょう。
確認ポイント
- AEDを使用した場合の消耗品代が別途必要か
- 消耗品の期限が来たときの別途費用が必要か
3. 内容についてしっかり確認しよう
2. 消耗品の交換について確認しようで書いた消耗品以外に、AEDの付属品やサービス内容について、きちんと把握しましょう。
付属品・サービス内容の確認ポイント
- レスキューセット(ガーゼや人工呼吸用のマスク、服を切るためのハサミなどが入ったセット)は付くのか
- キャリングケースが付くのか(持ち運び用のケース)
- 商品の送料や返却時の送料負担はどうなっているか
- 支払い方法はどうなっているか
- 申し込んだら、いつ届くのか?
- AEDは新品か中古どちらなのか
- 万が一、不具合が起きた場合の対応はどうなっているか
- 解約する場合、手続きや違約金の有無はどうなっているか
- 保証金はかかるのか?
- AEDの説明サービスはあるのか
- 設置ステッカーは入っているのか? 貼っていいのか?
支払い方法をひとつ見ても、「代引き可能なのか?」、「代金支払い時にクレジットは使えるのか?」、「そのクレジットは法人カードが可能なのか?」といった運送業者やカードについてなど細かいところを挙げるとキリがないですが、しっかりした販売店であればすぐに回答してくれると思います。
とくに、費用が掛かる可能性のある点(送料や違約金・保証金の有無など)については、確認しておくといいでしょう。
4. 必要な備品や用具を確認しよう
レンタルの場合は、オプションとなっている場合が多いかと思いますが、収納ボックスやリュック、のぼりやビブスのレンタルもあわせて行っている場合があります。
どこに設置するかを考えると、必要なものが見えてくるかと思います。また、具体的に設置場所やイベント内容などをレンタル会社に相談するのがいいでしょう。
5. レンタル会社を確認しよう
AEDは命に関わる機器ですので、サポートが手厚いしっかりとした会社からレンタルしたいと思うのが普通です。導入実績や、レンタル内容、機種は中古でないかなど比較して、参考にするといいでしょう。
また、実際に問い合わせした際の担当者の受け答えや、レスポンスの早さなども企業体質を見ることができるかと思います。担当者の知識レベルを測るおすすめの質問は「セルフテストの内容を教えてほしい」です。
AEDは、自身が壊れていないかセルフテストを自動で行っていますが、そのテスト範囲はケーブルであったり、パッド表面の乾燥ぐあいであったり、テストする時間・タイミングなどさまざまです。
また、AEDによってはセルフテストが1週間に1度のものもあったりします、借りる機種について詳しく調べるのと同時に、担当者がどれだけ詳しいかも確認するのがいいでしょう。
確認ポイント
- レンタル会社のサポートは手厚いか
- 担当がAEDの内容に詳しいか
6. 機種を選ぼう
レンタル料金を一番気にすると思いますが、機種選びも重要です。
AEDを設置する際に、未就学児が対象となる場合には、年齢で切り替えが可能な小児・成人の切り替えモードを持った機種を選んだ方がいいですし、日々の確認が困難であったり、複数の担当者や本社でも設置したAEDを管理したい場合は、AEDの状態をメールでお知らせしてくれる機能を有したAED選んだ方が楽になります。
短期でレンタル場合には、そのイベントや工事の対象となりうる年齢の確認を、長期でレンタルする場合には誰がAEDの管理をするのかも考慮してAEDを選ぶのがいいと思います。
確認ポイント
- レンタルするAEDは小児・成人切り替えモードが付いているか
- レンタルするAEDの状態をメールでお知らせしてくれる機能が付いているか
- AEDは、利用する環境に合っているか
7.長期レンタルは見積もりを取ろう
長期レンタルの場合は、見積もりを取って一括購入した場合やリースした場合と比べるのがお得に設置できるポイントになります。
リースはレンタルとよく似た支払い方法です。レンタルとリースの違いですが、レンタルは販売会社の持ち物(AED)を貸してくれるサービスで、リースは分割販売会社とあなたとの間にリース会社が入り、あなたと販売会社の契約に基づいてAEDを代替購入し、貸してくれるサービスです。つまりリース会社の持ち物になります。また、リースの特徴として長期しかないという点があります。リースの詳細は、「【解説】AEDのリースとは? リースのメリットとデメリット。」の記事で詳しくまとめていますので、詳細はこちらをご確認ください。
レンタルもリースもどちらも分割での支払いとなりますので、一括購入に比べて初期費用が安くなります。支払い先や所有権が誰にあるかの差になりますので、AEDを分割払いで設置する点は同じです。
まとめ
AEDの導入を検討するとき、支払い方法から選び始めることが多いと思います。AEDをレンタルしたいと思った際は、そもそも「レンタルでなければならないのか?」、「リースではだめか?」、「購入した方が安いのでは?」から、を考えてみるのはいかがでしょうか。