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AEDの講習を受けるには。内容、金額、実施団体、受講場所

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AEDを設置するならAEDの使い方に加えて、人工呼吸や胸骨圧迫も正しくできるに越したことはないですし、設置しないとしても、目の前で大切な人が倒れ救助することが無いとも限りません。

そんなイザという時のために、AEDの講習を受けておいてはいかがでしょうか。

AEDの講習はAEDの使い方だけでなく、一次救命の内容を含んでいることが多いので、人が倒れたのを発見したときどうすると良いのかを学ぶことができます。

どこで講習を受けられるか、価格はいくらくらいなのか、どんな講習がお勧めなのか

なかなか講習を受ける1歩を踏み出せないのも実状だと思います。当記事では、講習を行っている団体や内容、価格についてまとめました。あなたが講習をうけるきっかけになれば幸いです。

1.AEDの講習の概要

・種類・料金

AEDの使い方を学べる講習として、公的なものでは消防の普通救命講習・上級救命講習や、日本赤十字社の救急法基礎講習等があります。

消防の講習は、東京都以外は殆ど無料で受講でき、人数によっては出張講習をしてくれることもあります。赤十字社のものは1人1500円の受講料で、参加者が講習会場に出向くスタイルです。

その他、MFAのような救命講習を専門にやっている会社の講習や、レールダルの簡易型人体模型を使った講習、ビデオを活用した講習など、講習の専門会社や人体模型の販売会社、NPO法人が行う講習があります。こちらは消防や赤十字の講習と比べると費用は高いことが多いですが、多様な講習が用意されています。

また、AEDメーカーや販売店で講習を行っているところも数多くあります。これらの講習は一般の受講が可能なものと、そのメーカーや販売店でAEDを購入した人のみが対象となるものがあります。基本的には有償で、こちらもニーズにあわせて内容や受講時間や内容など様々なコースが用意されています。当記事で詳しく説明していきます。

筆者注記:東京都は有料?

教材費として、テキストと人工呼吸用マスクの代金1500円が掛かります。これは東京消防庁の管轄の場合です。ちなみに都内でも稲城市と離島は管轄外だそうです。

・内容と時間

消防(普通救命講習)や赤十字の講習は心肺蘇生法(CPR)の基礎から始まり、人体モデルを使用したAED講習まで一連の流れで行われます。時間は3~4時間程度です。上級救命講習は8時間程です。

その他、ビデオを活用して時間を短縮した1時間程度のものや、一度講習を受けた人が技能を定着させるための1時間程の講習などもあります。短い講習は、AEDの使用や胸骨圧迫など、実技の部分に割く時間が短縮されています。長い講習だと5名程で1つのAED訓練機と人体模型を使うところ、簡易型の人体模型を一人一つ用意することによって待ち時間をなくす形で時間短縮を図っているものもあります。

なかなか、3時間4時間の講習となると参加しにくいのが実状だと思います。そこで長い講習時間が講習参加のネックにならないように、1時間程の短い講習も用意されるようになってきました。なお、45分や90分の講習時間のものがありますが、それらは学校での実施を想定に入れ、1時限、2時限の長さにあうよう設計されています。

・参加方法

消防や赤十字の講習は講習の実施日が決まっていますので、その実施日に予約して参加することになります。具体的には地域の消防のHP、赤十字のHPをみて実施日を確認することになりますが、実施日は平日が多く、土日は予約が埋まるのが早い傾向があるので、なかなか休日に参加するのは難しいかもしれません。

消防は、人数が沢山集まる場合は出張してくれることがあるので、会社などで行う場合は平日に消防に来てもらって講習を受けるのも手ですが、その間業務を止めることになります。

公的なものは費用は抑えられますが、参加日が限られたり、来てもらう場合は人数を揃える必要があるという制約があります。

一方で企業がやっているものは平日休日問わず対応するものが多いです。ただしAED販売店による講習だと、休日に行うと休日料金を取られることが多いので、基本的には平日に行うことがお勧めです。

講習専門会社の講習は、高額であるケースが多いですが、その分諸々フレキシブルに対応してくれる場合が多いです。これらの条件を踏まえて、最適な講習を選択することとなるかと思います。

2.講習のカリキュラム

厚生労働省が講習カリキュラムについて模範例をだしていますので、まずその内容を記載します。

引用元:非医療従事者による自動体外式除細動器(AED)の使用について

2-1.非医療従事者による自動体外式除細動器(AED)の使用を促すための入門講習

入門講習(45分型)

大項目小項目到達目標時間(分)
導入心臓突然死の特徴導入講義(スライド/ビデオ等)5
命の大切さと心臓の動きと心停止心臓の働きと位置を知る
心停止の意味と心肺蘇生の必要性を知る
救命の連鎖、市民の役割、AEDの必要性を理解する
5
胸骨圧迫のみの心肺蘇生(実技)初動自身の身の安全確保の重要性を知る
反応の確認、119番通報とAEDの要請
3
呼吸の確認呼吸の有無の確認
死戦期呼吸は心停止と判断する
3
胸骨圧迫の実施胸骨の位置を確認する
正しい胸骨圧迫の方法を知り体験する
胸骨圧迫の交代の方法を知り体験する
10
AEDの使い方(実技)AEDの使用方法(胸骨圧迫の実施を含む)AEDの正しい使い方を知り、模擬AEDで体験する
安全を確認し、電気ショックボタンを押す
電気ショック適応の場合の対応
電気ショック不要の場合の対応
14
まとめ学習のまとめ心停止に遭遇した際に知っておいてほしいこと(倫理的問題、ストレスケア等)
人工呼吸が必要な心停止について(紹介/デモ等)
質疑応答
5
講習時間計(例)45

入門講習 (90分型)

大項目小項目到達目標時間(分)
導入心臓突然死の特徴導入講義(スライド/ビデオ等)5
命の大切さと心臓の動きと心停止心臓の働きと位置を知る
心停止の意味と心肺蘇生の必要性を知る
救命の連鎖、市民の役割、AEDの必要性を理解する
5
胸骨圧迫のみの心肺蘇生(実技)初動自身の身の安全確保の重要性を知る
反応の確認、119番通報とAEDの要請
5
呼吸の確認呼吸の有無の確認
死戦期呼吸は心停止と判断する
5
胸骨圧迫の実施胸骨の位置を確認する
正しい胸骨圧迫の方法を知り体験する
胸骨圧迫の交代の方法を知り体験する
15
AEDの使い方(グループ毎に実技)AEDの使い方AEDの正しい使い方を知り、模擬AEDで体験する
安全を確認し、電気ショックボタンを押す
15
シナリオシミュレーション(実技)AEDを用いた救命処置(胸骨圧迫の実技を含む)電気ショック適応の場合の対応
電気ショック不要の場合の対応
25
まとめ学習のまとめ心停止に遭遇した際に知っておいてほしいこと(倫理的問題、ストレスケア等)
口頭指導の紹介
人工呼吸付心配蘇生のデモ展示
質疑応答
15
講習時間計(例)90

2-2.自動体外式除細動器(AED)を使用する非医療従事者(一般市民)に対する講習 180分

大項目小項目到達目標時間(分)
イントロダクションコースの概説
救命の連鎖の重要性
救命の連鎖(心停止の予防を含む)の重要性を理解する
通報により口頭指導が得られることを理解する
15
心肺蘇生(実技)反応の確認、通報、呼吸の確認反応の確認、早期通報、呼吸の確認(死戦期呼吸を含む)が実施できる10
胸骨圧迫(心臓マッサージ)有効な胸骨圧迫が実施できる15
気道の確保と人工呼吸気道の確保と人工呼吸が実施できる15
シナリオに対応した心肺蘇生シナリオに対応した心肺蘇生の実施ができる10
休憩  15
AEDの使用(実技)AEDの使用方法(ビデオあるいはデモ)AEDの電源の入れ方とパッドの装着方法を理解する10
指導者による使用法の実際の呈示AEDの使用方法と注意点を理解する10
AEDの実技シナリオに対応して、安全にAEDを使用できる35
知識と実技の確認シナリオを使用した知識と実技の確認様々なシナリオに対応した心肺蘇生法やAEDが実施できる45
講習時間計(例)180

2-3.一定の頻度で対応することが想定される者のための自動体外式除細動器(AED)講習  220分

大項目小項目到達目標時間(分)
イントロダクションコースの概説
救命の連鎖の重要性
救命の連鎖(心停止の予防を含む)の重要性を理解する
通報により口頭指導が得られることを理解する
15
心肺蘇生(実技)反応の確認、通報、呼吸の確認反応の確認、早期通報、呼吸の確認(死戦期呼吸を含む)が実施できる10
胸骨圧迫(心臓マッサージ)有効な胸骨圧迫が実施できる15
気道の確保と人工呼吸気道の確保と人工呼吸が実施できる15
シナリオに対応した心肺蘇生シナリオに対応した心肺蘇生の実施ができる10
休憩  15
AEDの使用(実技)AEDの使用方法(ビデオあるいはデモ)AEDの電源の入れ方とパッドの装着方法を理解する10
指導者による使用法の実際の呈示AEDの使用方法と注意点を理解する10
AEDの実技シナリオに対応して、安全にAEDを使用できる60
知識と実技の確認知識の確認
シナリオを使用した知識と実技の評価
心肺蘇生とAEDに関する知識を確認する
様々なシナリオに対応した心肺蘇生法やAEDが実施できることを確認する
60
講習時間計(例)220

3.講習を行う団体

・公共の団体

消防、日本赤十字等

・講習会社

MFA、レールダル、日本ACLS協会、NPO法人等

・講習を行っているAED販売会社や財団

日本光電等AEDメーカー、その他、AED講習の専門店や、販売会社

4.講習の内容・料金

講習の料金は、消防の普通救命講習、上級救命講習は、東京以外は無料です。赤十字社のものは一人1500円です。

講習の専門会社がやっているものは、講習実施者や場所、参加人数によって値段が変わる場合があるためHPに価格が提示されていないものもありますが、代表的なパターンを記載します。

AED販売会社が行っている講習は、短時間の講習が2,3パターン用意されている場合が多いです。提供している会社とその内容、金額をまとめます。

4-1.公的な講習

普通救命講習(無料)

普通救命講習はⅠ~Ⅲまで3種類あります。Ⅰが基本形、Ⅱは筆記試験・実技試験を加えたもの、Ⅲは小児、乳児、新生児に対する方法を学ぶもので、近年新しくスタートしたものです。国内の公的な普通救命講習修了証(救命技能認定証:有効期間3年)が発行されます。

なお、普通救命講習Ⅰは、毎年、全国で140万人程が受講する、受講者数が非常に多い講習です。普通救命講習Ⅱは約9万人の受講者数です。

普通救命講習Ⅰ 180分

■到達目標

  1. 心肺蘇生法(主に成人を対象)を、救急車が現場到着するのに要する時間程度できる。
  2. 自動体外式除細動器(AED)について理解し、正しく使用できる。
  3. 異物除去方法及び大出血時の止血法を理解できる。
項目細目時間(分)
応急手当の重要性応急手当の目的・必要性(心停止の予防等を含む)等15
救命に必要な応急手当(主に成人に対する方法)心肺蘇生法基本的心肺蘇生法(実技)反応の確認、通報165
胸骨圧迫要領
気道確保要領
口対口人工呼吸法
シナリオに対応した心肺蘇生法
AEDの使用法AEDの使用方法(ビデオ等)
指導者による使用法の呈示
AEDの実技要領
異物除去法異物除去要領
効果確認心肺蘇生法の効果確認
止血法直接圧迫止血法
合計時間180

普通救命講習Ⅱ 240分

■到達目標

  1. 心肺蘇生法(主に成人を対象)を、救急車が現場到着するのに要する時間程度できる。
  2. 自動体外式除細動器(AED)について理解し、正しく使用できる。
  3. 異物除去方法及び大出血時の止血法を理解できる。
項目細目時間(分)
応急手当の重要性応急手当の目的・必要性(心停止の予防等を含む)等15
救命に必要な応急手当(主に成人に対する方法)心肺蘇生法基本的心肺蘇生法(実技)反応の確認、通報165
胸骨圧迫要領
気道確保要領
口対口人工呼吸法
シナリオに対応した心肺蘇生法
AEDの使用法AEDの使用方法(ビデオ等)
指導者による使用法の呈示
AEDの実技要領
異物除去法異物除去要領
効果確認心肺蘇生法の効果確認
止血法直接圧迫止血法
心肺蘇生法に関する知識の確認(筆記試験)知識の確認60
心肺蘇生法に関する実技の評価(実技試験)シナリオを使用した実技の評価
合計時間240

普通救命講習Ⅲ  180分

■到達目標

  1. 心肺蘇生法(主に小児、乳児、新生児を対象)を、救急車が現場到着するのに要する時間程度できる。
  2. 自動体外式除細動器(AED)について理解し、正しく使用できる。
  3. 異物除去方法及び大出血時の止血法を理解できる。
項目細目時間(分)
応急手当の重要性応急手当の目的・必要性(心停止の予防等を含む)等15
救命に必要な応急手当(主に小児、乳児、新生児に対する方法)心肺蘇生法基本的心肺蘇生法(実技)反応の確認、通報165
胸骨圧迫要領
気道確保要領
口対口人工呼吸法
シナリオに対応した心肺蘇生法
AEDの使用法AEDの使用方法(ビデオ等)
指導者による使用法の呈示
AEDの実技要領
異物除去法異物除去要領
効果確認心肺蘇生法の効果確認
止血法直接圧迫止血法
合計時間180

上級救命講習(無料) 480分

上級救命講習も、毎年全国で約8万人が受講する講習です。

■到達目標

  1. 心肺蘇生法を救急車が現場到着するのに要する時間程度できる。
  2. 自動体外式除細動器(AED)について理解し、正しく使用できる。
  3. 異物除去方法及び大出血時の止血法を理解できる。
  4. 傷病者管理法、副子固定法、熱傷の手当て、搬送法等を習得する。
項目細目時間(分)
応急手当の重要性応急手当の目的・必要性(心停止の予防等を含む)等15
救命に必要な応急手当(成人、小児、乳児、新生児に対する方法)心肺蘇生法基本的心肺蘇生法(実技)反応の確認、通報285
胸骨圧迫要領
気道確保要領
口対口人工呼吸法
シナリオに対応した心肺蘇生法
AEDの使用法(成人に対する方法)AEDの使用方法(ビデオ等)
指導者による使用法の呈示
AEDの実技要領
異物除去法異物除去要領
効果確認心肺蘇生法の効果確認
止血法直接圧迫止血法
心肺蘇生法に関する知識の確認(筆記試験)知識の確認60
心肺蘇生法に関する実技の評価(実技試験)シナリオを使用した実技の評価
その他の応急手当傷病者の管理法衣類の緊縛解除120
保温法
体位管理
外傷の手当要領包帯法
副子固定法
熱傷の手当
その他の手当
搬送法搬送の方法
担架搬送法
応急担架作成法
合計時間480

赤十字 「救急法 基礎講習」 (1,500円/人) 4時間

受講資格満15歳以上の者
受講人員30人を標準とします
講習時間4時間
講習内容傷病者の観察の仕方および一次救命処置(心肺蘇生、AEDを用いた除細動、気道異物除去)等救急法の基礎
指導者救急法指導員、水上安全法指導員、雪上安全法指導員、幼児安全法指導員
交付される証全課程修了者に受講証
検定合格者に赤十字救急法基礎講習修了者認定証
受講費1,500円(教材費、保険料等の実費)

情報元:https://www.jrc.or.jp/study/kind/emergency/

4-2.講習会社の講習

MFA

MFAは、本部が日本全国に登録制で指導員をまとめており、その指導員が要望に応じて指導を行う体制をとっています。参加人数や講習内容、指導員毎に料金設定が違う場合があるようで、参加金額はその時々で変動するため、HPなどには価格設定は書かれていないです。参考のため、MFAの講習を扱っているある団体における価格設定を引用します。

受講料/定価 13,000円

・グループ申込料金 : 5人~8人:12,000円/人、9人〜:11,000円/人

・受講料に含まれるもの : 講習料&受講生ガイド、修了カード、ポケットスキルガイド、救急計画表、レサコ(逆止弁付きマウスピース)、手袋、包帯、ガーゼ、ジップロック袋

情報元:https://www.safari-g.com/rescue/mfa/index.html

MFAの特徴は、しっかりしたテキストと、受講者のやる気を引き出す承認型の指導法にあるかと思います。英語で指導できる指導員もおり、日本語で行われる公的な講習を受けられない外資系企業で特に導入が多いようです。

MFAは様々な講習を用意していますが、成人の救命法(CPRやAED)と救急法(一般的な応急手当)を学べるベーシックプラスの内容を取り上げます。

ベーシックプラス講習の概要

受講対象
  • 企業、組織、団体の従業員
  • 一般市民
講習の条件
  • 指導員1名に対して受講者最大12名まで
  • 練習用人形1体に対して受講者最大6名まで
  • AED訓練器1台に対し受講者最大6名まで
  • 1クラスの講習の最大人数は2名の有資格インストラクターに対し24名まで
インストラクター使用教材
  • 講習用DVD
  • インストラクター・マニュアル
受講者使用教材
  • 受講生ガイド
  • ポケットスキルガイド
  • 救急計画
  • 実習用品セット(人工呼吸バリア、保護用手袋、包帯、ガーゼ、ジップロック袋)
スキル実習受講者は小グループに分かれて基本的なスキルの練習をし、そのスキルを現実にあてはめる練習をオ プション・シナリオで行ないます。
所要時間6~7時間(但し、参加者のトレーニング受講経験や参加者数などにより異なります)

コースで提供される講習内容

応急手当プロバイダー
  • 応急手当てプロバイダー
  • 法的な側面
  • 緊急事態に気づき、助けようと決める
  • かかわる人の安全
  • 汚染した手袋を外す
  • 救急医療サービス(EMS)
突然の心停止
  • 呼吸器系と循環器系
  • 突然の心停止と早期除細動
  • 蘇生の連鎖
基本的なCPRスキル
  • 胸部圧迫
  • レスキュー呼吸
  • 初期の評価 – 意識なし
生命を支えるための
基本スキル(BLS)
  • 意識不明、呼吸あり – 回復体位
  • 意識不明、呼吸なし – CPR
  • 自動体外式除細動器(AED)
  • AEDの基本的な操作
  • AEDのトラブル解決とその他の注意事項
異物による気道閉塞
  • チョーキング – のど詰まり
応急手当ての評価
  • 初期の評価 – 意識あり
  • 二次評価(オプション)
重傷の手当て
  • 出血のコントロール
  • 止血帯(オプション)
  • 内出血
  • ショックの管理
  • 頭、首、または背中のケガ
  • 四肢の腫れ、痛み、変形
  • 副木(オプション)
熱傷(ヤケド)
  • ヤケド
  • 化学物質によるヤケド
  • 電気的なヤケド
急病の手当て
  • 突発的な病気の警告兆候
  • 意識レベルの変化(意識障害)
  • 脳卒中
  • 糖尿病の緊急時
  • けいれん発作
  • 呼吸困難、息切れ
  • ぜんそく
  • 定量薬剤吸入器(オプション)
  • ネブライザー(オプション)
  • 激しいアレルギー反応
  • エピペン®自己注射器(オプション)
  • 胸の痛み、激しい圧迫感や、不快感
  • 激しい腹痛
中毒
  • 飲み込みによる中毒
  • 吸い込みによる中毒
環境による緊急時
  • 熱疲労
  • 熱射病
  • 低体温症
  • 凍傷
その他の注意事項
  • 緊急移動
  • 精神面の考察事項
個々の問題の
応急手当て
(すべてオプション)
  • 切断
  • 刺さった物体
  • 開放性の胸のケガ
  • 開放性の腹部のケガ
  • 目に刺さった物体
  • 目に入った化学物質
  • 鼻血
  • 歯のケガ
  • 妊娠の合併症
  • 咬み傷と刺し傷
  • ヘビの咬傷
  • クモの咬傷
  • 刺す虫 (虫刺され)
  • ダニの咬み傷
  • 海の動物による刺し傷
  • 人間や動物による咬み傷

情報元:https://www.mfa-japan.com/programs/basicplus.shtml

レールダル

レールダルは主に人体模型(CPRマネキン)を販売している会社です。

本格的な人体模型も販売していますが、講習に関わるところだと、「ミニアン」という簡易型人体模型を使った講習を用意しています。講習時には、このミニアンを1人1台用意します。ビデオによる教育プログラムを見ながら、このミニアンを使って胸骨圧迫を学びます。ミニアンは簡易な人体模型ですが、正しく胸骨圧迫が行えると、「カチッ」と音がするようになっていますので、胸骨圧迫のコツをつかむことに役立ちます。

岐阜県の学校で採用になった事例では、学校で講習を受けた後、生徒にミニアンを家に持ち帰ってもらい、家族に指導するという課題を出しています。生徒の技術定着と家族への心配蘇生法の普及が図られています。また、簡易型人体模型が生徒の手元にのこるので復習にも活用できるなど、人体模型を持ち帰るスタイルには様々なメリットがあります。ミニアンには指導用のDVDも付属していますので、それを見て何度でも心配蘇生法を確認することができます。

ミニアンは現在4800円+税で販売されています。安いものではないですが、その価値があるものだと考えています。

レールダルの一般的な講習は、ミニアンを、基本的には1人1台購入することが前提です。講師がビデオを持って講習に来て、ビデオを活用した説明をしてくれますが、ミニアンが手元にあることを前提とした内容となっています。

講師の費用が3万円程(東京、神奈川、千葉、埼玉は出張費含む。その他は別途交通費実費)かかります。ビデオを上映できる、プロジェクター、スクリーン、スピーカーは会場側で用意する必要があります。

総費用としては、参加者人数×ミニアンの金額+講師費用、ということになります。

ミニアンについてはこちら:https://www.laerdal.com/jp/MiniAnne

4-3.販売会社の講習

日本光電の講習内容

日本光電は、自社で行う公開講習会と、お客様のご都合にあわせてインストラクターが希望の開催場所へ訪問する訪問講習会を用意しています。公開講習会は毎月定期的に開催されており、開催日が事前に決まるので、日程を選んで申し込む形となります。会場は日本光電工業株式会社の東中野事業所です。それぞれの講習の内容を記載します。

かんたん!60分講習会 (短時間でAEDの使い方が学べるコース)

学習目標AEDを使用した心肺蘇生の基本的な流れを身に付けます。
講座ポイントAEDの使用方法について基礎から学び、実習も行いますので講習会を初めて受講される方も安心です。
コース終了後にはAEDの基本的な使用方法と心肺蘇生を含めた一連の救助の流れを短時間で学ぶことができます。
受講対象小学校高学年以上
心肺蘇生とAEDに興味のある方
カリキュラムAEDの使用方法について
AEDの使用上の注意点
メンテナンスについて
心肺蘇生+AED実習
受講料公開講習会 1人あたり 3,500円(税別)
訪問講習会 1開催あたり 25,000円(税別)

基本180分講習会(日本版救急蘇生ガイドラインに準拠した内容でしっかりと学べるコース)

学習目標心肺蘇生とAEDの使用方法について、知識と技術をしっかり身に付けます。
講座ポイント日本版救急蘇生ガイドラインに準拠した本コースでは、心肺蘇生とAEDの使用方法について、講義から実習までしっかりと時間をかけて学ぶことができます。
繰り返し練習をすることにより、実技に自信が持てるようになります。
修了証の発行も可能です(修了証発行費用:1人あたり税別500円)。
受講対象小学校高学年以上
心肺蘇生とAEDに興味のある方
カリキュラム心肺蘇生講義
心肺蘇生実習
除細動の重要性
AEDの使用方法について
AEDの使用上の注意点
心肺蘇生+AED実習
メンテナンスについて
受講料公開講習会 1人あたり 5,000円(税別)
訪問講習会 1開催あたり 40,000円(税別)

情報元:https://www.aed-life.com/information/class.html

5.講習を受ける場所

消防の講習は、基本的には消防署でうけます。近くの消防のHPで検索すると救命講習の内容と実施場所等の記載があるページがあります。そのページにそれぞれの講習の実施日の記載があるはずなので、それで選んで受講します。基本的にはご自身がお住まいの地域、またはお仕事をされている地域の消防で受講ください。地域によっては予約が先まで埋まっていてなかなか予約が取れないこともありますが、ご自身の地域以外だと受講できないケースも多いです。

消防は、人数があつまれば出張で講習にきてくれます。地域や状況によって、何人集まれば来てくれるかは変わるようですが、ある地域では、15人程集まれば出張可能といわれたという話を聞いたことがあります。

赤十字社の講習は赤十字社、またはその出張先で行われます。日本光電は、日本光電のオフィスに行くものと、会社に出向いてもらうものが用意されています。出向いてもらう場合は、交通費が別途かかりますので、割高にはなります。販売会社が行うものは、販売先へ出向くタイプが多いです。

まとめ

AEDの講習についてご理解いただけたと思います。様々な講習が用意されているので、きっとあなたも参加可能なものがあると思います。時間かお金か、どちらかがかかってしまいますが、受講することによって大切な人の命を救える可能性が高まる事を考えると、参加する価値は十分にあると思います。当記事がAEDの講習参加のきっかけになれば幸いです。

この記事を書いた人

清水 岳

清水 岳

株式会社クオリティー AED事業部 部長 : AEDコム・AEDガイド責任者、AED+心肺蘇生法指導者、高度管理医療機器販売・貸与管理者、防災士、上級救命講習修了。 専門店AEDコムを運営し、日本全国に年間2,000台を販売、導入企業数は11,000社を突破。心肺蘇生ガイドライン、AEDの機器に精通している。

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もしもに備え、AEDの設置場所を周知したり、一次救命処置の流れのご確認であったり、AEDの使用方法の確認など、様々な用途にご活用いただけます。

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