「オートショックAED徹底解剖。一般的なAEDとの違いとは?」のアイキャッチ画像
「オートショックAED徹底解剖。一般的なAEDとの違いとは?」のアイキャッチ画像

オートショックAED徹底解剖。一般的なAEDとの違いとは?

Share

日本ストライカー株式会社が2021年7月14日に、製造販売承認を得てオートショックAEDの発売が開始され、2022年2月1日には国産初のオートショックが日本光電から発売されました。

海外では、他メーカーもオートショックAED(フルオートAED)は既に発売されており、その販売数も増えています。

本記事では、日本では、まだ馴染みのないオートショックAEDを一般的なAEDとの違いを中心に解説します。

1. オートショックAEDとは?

オートショックAEDとは

オートショックAEDとは、ショックボタンを有さず、AEDが自動で電気ショックを流すAEDです。

電気ショックが必要と判断した際に、「離れてください」という音声ガイダンスのあと、カウントダウン(例:3、2、1)が始まり、AEDが自動で電気ショックを流します。

オートショックAEDのメリット

  • 電気ショックするまでの時間短縮
  • 誤作動防止
  • ガイダンスの聞き漏らし防止
  • 救助者の心理的負担の軽減
  • 救命処置が遅れるリスクの低減

オートショックAEDは、必要時には自動で電気ショックを行うので、救助者が電気ショックボタンを押すことへためらいを感じてしまい、除細動(電気ショック)が遅くなるというリスク低減が見込めます。

また、救助者自らが電気ショックを押すことへの心理的ストレスの低減をサポートします。

2. 一般的なAEDとオートショックAEDの違い

呼称の違い

従来型のAEDを「一般的なAED」と呼び、「オートショックAED」と明確に区別しています。

ショックボタンの違い

救助者がショックボタンを押す必要があるAEDを一般的なAED(従来型AED)、救助者がショックボタンを押す必要がないAEDをオートショックAED(ショックボタンなし)といいます。

ボタンの有無の違い

3150と3250のボタン部分の違い

使用方法や流れの違い

電源ONから、電極パッドの貼り付けや心電図解析(ショックの要否判断)、未就学児の対応や、小学生から大人への対応と、心肺蘇生の手順には違いはありません。

どちらのAEDを使うにしろ音声ガイダンスの指示に従うことが大事です。

大きく違うポイントは、AEDが電気ショックを必要かどうか判断したあと、自動で電気ショックが流れるか、救助者がボタンを押すかの違いです。

オートショックAEDと一般的なAEDの比較

3. 一般的なAEDとオートショックAEDの見分け方

3100と3250の見た目 一般的なAEDの外観、オートショックAEDの外観など、一般AEDとオートショックAEDの違い

オートショックAEDには業界統一のシンボルマークがあります。外見で判断するには、このマークがあるかどうかで見分けます。

AED本体や本体を入れておくキャリングバッグに、固有のロゴマークが貼ってあります。

オートショックAEDロゴマーク

オートショックAEDロゴ

オートショックAEDのロゴマークです。キャリングバッグやAED本体に、このマークがある場合は、オートショックAEDです。

[ 電気ショックの必要性の判断 → 充電 → 電気ショックの実行 ] の一連の流れを自動で繰り返し行うオートショックAEDの機能を、徐々に色濃くなる円形のライン・電気ショックマークで簡潔に表現しました。

色は、使用者をサポートする機能を表現しながら安全・安心を感じてもらえるように、緑色を使用しています。電気ショックマークはJIS規格のEDマークと同じ形状を用いることで、より公共性の高いロゴとしています。

JEITA(一般社団法人 電子情報技術産業協会)より引用

4. オートショックAED設置の注意点

一般財団法人日本救急医療財団「非医療従事者によるAED使用のあり方特別委員会」の指導により、「フリーアクセス不可能な場所への設置のみ」とされ、当面の間は設置場所が限定されました。

たとえば、駅やショッピングモールの1階は設置ができません。病院や福祉施設、教育機関、オフィス内、スポーツクラブなどは設置可能な場所となっています。

その他、メーカーの販売先や使用者にも訓練を受けた人など限定されていますので下記にまとめます。

オートショックAEDと一般的なAEDの設置について

オートショックAED一般的なAED
販売先一般販売に先立ち限定販売限定なし
設置先不特定多数の方が使用できないと想定される場所限定されていない
(AED設置環境遵守)
使用者私用訓練を実施した方限定限定なし

筆者所感

設置場所の限定や、訓練者限定とするのではなく、一般的なAEDでもオートショックAEDでも一貫して「AEDは音声ガイダンスに従う」というアナウンスが望ましかったと感じています。

5. 使用上の注意点

オートショックAEDを使うにあたって戸惑うであろう点や注意点をまとめます。

ショックボタンがない

一般的なAEDと違ってショックボタンがありません。救命講習で従来のAEDしか知らない人はボタンがないことで、驚いてしまうかもしれません。

企業や施設でオートショックAEDを設置した際には周知しておきましょう。

音声ガイドやイラスト表示を確認しよう

AEDのガイダンスに従いましょう。

従来のAEDにも同じことがいえますが、音声ガイダンスやイラスト(アニメーション)に従って使用しましょう。特に、「離れてください」、「触らないでください」などの指示は重要です。

また、イラストが表示されるAED(例:AED-3250)などでは、電気ショックまでのカウントダウン(3,2,1)が目で分かりますのでしっかりと離れてAEDのガイダンスに従いましょう。

6. オートショックAEDの販売価格や一般市場の混在について

販売価格は、一般的なAEDに比べると約5万円ほど高い傾向にあります。

設置状況についても、一般的なAEDに比べるとまだまだ日本の市場にあまり出回っていません。

4. オートショックAED設置の注意点でも記載した設置場所の限定もありますので、浸透していくのは、もう少し先になりそうです。

7. まとめ

AEDを使う有事の現場では、1分1秒を争う場面であり、そういった場面では救助者の心理的な負担はとても大きくなります。

電気ショックボタンが無くなり、シンプルになったオートショックAEDは、心理的負担の軽減や救命率の向上が見込めます。

大きな違いは電気ショックボタンのありなしですので、ロゴシールでどちらのAEDか判断すること、どちらにしろAEDの音声ガイダンスに従って操作することが大事です。

参考・引用

この記事を書いた人

清水 岳

清水 岳

株式会社クオリティー AED事業部 部長 : AEDコム・AEDガイド責任者、AED+心肺蘇生法指導者、高度管理医療機器販売・貸与管理者、防災士、上級救命講習修了。 専門店AEDコムを運営し、日本全国に年間2,000台を販売、導入企業数は10,000社を突破。心肺蘇生ガイドライン、AEDの機器に精通している。

「AEDの使い方の手順」ポスター無料ダウンロードフォーム

CTAの画像

AEDの使い方の手順ポスターを無料で配布しています。
もしもに備え、AEDの設置場所を周知したり、一次救命処置の流れのご確認であったり、AEDの使用方法の確認など、様々な用途にご活用いただけます。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

Share