なぜAEDが必要なの?
あえだちゃんと学ぶ心停止(ふりがな付)
もし、だれかが倒れてしまったとき、何もせずに救急車を待つだけでいいのかな?
AEDは使用しなくても大丈夫?
今回はなぜAEDが必要なのか、AEDガイドの清水さんに教えてもらうよ。

日本の心停止者数

日本では、1年間に7万人を超える人が、とつぜん心臓が止まることで亡くなっているよ。

1日に約200人もの人が、とつぜん命を失っていることになるんだね。

そのうち私たち一般市民が目撃した数は、年間で2万5790人。でも、実際にAEDが使用されたのは、1092人程。わずか4.2%なんだ。
※ 参考:総務省消防庁 令和3年版 消防白書 第2章 消防防災の組織と活動「5節 救急体制」
※ 参考:総務省消防庁「令和3年版 救急・救助の現況」の公表
時間経過と助かる可能性

心臓が停止すると、時間が1分たつごとに、助かる確率は7〜10%ずつ低下するよ。

心臓が止まった状態が長引くと、助かる確率は低くなるんだね。
10分放置すると、ほぼ助からない
参考:AHA心肺蘇生と救命心血管治療のためのガイドライン2005日本語版
1分ごとに救命率が10%低下するとなると、5分で救命率は50%、10分で0%となり、助かる可能性がなくなってしまうよ。もし、目の前で倒れた人をみかけたら、1秒でも早い救命が必要だよ。
救急車は来るまでに何分かかる?

救急車の到着時間は、全国平均で8.9分だよ。発見から通報までの時間や、到着してから電気ショックを行うまでを考えると、さらに時間がかかるよ。
※ 参考:総務省消防庁「令和3年版 救急・救助の現況」の公表
AEDを使用するまでにかかる時間
発見から119番通報までの時間や、救急車が到着してから電気ショックを行うまでにかかる時間を考えると、13分程かかってしまうと思われるよ。

何もせずに救急車を待っていたら、ほぼ助からなくなってしまうね。だから、救急車を待たずに行動する必要があるね。
たおれている人を目撃したら
心肺蘇生とAED

たおれている人が、心停止をしていたら、心肺蘇生(胸骨圧迫と人工呼吸)を行うよ。脳や心臓は、心停止によって血流が止まると数分でダメージを受けてしまうんだ。

ダメージを受ける前に、対処する必要があるんだね。
胸骨圧迫(心臓マッサージ)の重要性
胸骨圧迫は、本来の動きをしていない心臓の代わりに、全身に血液を送り出す役割をしているよ。何もしないと、やがて心臓は完全に止まってしまうよ。
絶え間ない胸骨圧迫によって心臓の動きを維持することは、救命のためにとても重要なんだ。
AEDを使おう
AEDはなぜ必要?

心肺蘇生が大事なのは分かったけど、AEDはどういう時に使うの?

AEDは「心室細動」や「心室頻拍」といわれる、心臓がけいれんしているときに必要なんだ。

そのときに電気ショックを与えるんだね。
電気ショックは必ず出るの?
AEDによる電気ショックが適応するのは、心臓の血液を全身に送り出す場所(心室)が細かくけいれんしてしまう「心室細動」や「心室頻拍」のときです。
心臓が完全に止まってしまう「心静止」では、AEDは電気ショックが必要と判断しないよ。

「心室細動」や「心室頻拍」によって、血液が送り出せないままだと、やがて心臓は完全に停止してしまうんだね。

この心臓の細かいけいれんを取り除く(=除細動)機器が、AEDだよ。見た目では、心臓がけいれんしているか分からないから、AEDを使って電気ショックが必要かどうか、AEDに判断してもらうんだ。
AEDに判断してもらおう
AEDは起動すると、自動的に電気ショックが必要かを判断して、必要な場合に電気ショックを行うよ。
電気ショックが出なくても、けいれんをしていないだけで、心臓が止まっている可能性もあるから心肺蘇生を続けようね!
AEDを使用したときの救命率

その場にいた人が、心肺蘇生とAEDを使用したとき、何もしないときと比べて助かる可能性が高くなるよ。
救命率の比較
※ 参考:総務省消防庁「令和3年版 救急・救助の現況」の公表
AEDを使用すると、救命率は高くなるよ。また、命が助かる可能性が上がるのはもちろん、早く普段の生活に戻れるかにも影響するよ。
まとめ

ここまでの説明をまとめてみたよ。
AEDの重要性
- 心停止から1分ごとに救命率は7~10%下がるよ。救急車の到着を待たずに心肺蘇生とAEDによる電気ショックを行おう。
- AEDは、心臓のけいれんを取り除く機器だよ。
- AEDも使用した人の救命率は43.9%。未使用時と比べて救命率が高くなるよ。
- 一般市民によるAEDの使用率はわずか4.2%。AEDの使用数を上げることで、多くの人の命が助かる可能性があるよ。

普段から学校など、私たちの身近な場所にあるAEDを探してみようね。
参考文献
JRC蘇生ガイドライン2020 第1章一次救命処置(BLS)